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糖尿病とは?

糖尿病は、血糖値を一定に保つホルモン(インスリン)の作用不足により血糖値が慢性的に高くなる病気です。初期は無症状ですが、放置すると全身の血管や神経が障害され、失明、腎不全、足の切断などの重篤な合併症を引き起こします。
日本人は体質的に糖尿病になりやすいとされており、糖尿病予備軍を含めると、日本人の成人の約6人に1人が該当します。長期的な治療が必要になりますが、早期発見と適切な血糖管理により、健康な人と変わらない生活を送ることができます。
糖尿病の診断基準
以下のいずれかを満たすと、「糖尿病が疑わしい状態」となります。後日、再度検査を行い、再び1~3のいずれかに該当した場合に改めて糖尿病と診断します。
- 空腹時血糖値126mg/dL以上
- 随時血糖値200mg/dL以上
- 75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値200mg/dL以上
- HbA1c6.5%以上
※上記に複数該当する場合や、糖尿病の典型的な症状あるいは網膜症が認められる場合は、初回の検査でも糖尿病と診断します。
糖尿病の症状と合併症
典型的な症状
初期は無症状ですが、血糖値が高い状態が続くと、口渇、多飲、多尿、体重減少、疲労感などが現れます。さらに進行すると、視力低下、手足のしびれ、傷が治りにくいなどの症状が出現します(後述の合併症による症状)。
合併症
三大合併症
糖尿病網膜症(失明の原因)、糖尿病腎症(透析導入の原因)、糖尿病神経障害(足の壊疽の原因)が三大合併症です。いずれも進行に伴う症状に気づきにくく、いつの間にか重症化していることが多いので、注意が必要です。
大血管合併症
動脈硬化が進行し、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患のリスクが増加します。特に心臓や脳の合併症は、発症自体が命に関わります。
糖尿病の原因
Ⅰ型糖尿病
インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンが絶対的に不足する病型です。自己免疫やウイルス感染が原因で、若年発症が多いです。自身でのインスリン分泌が望めないので、体外から補充する必要があります。
Ⅱ型糖尿病
日本人の糖尿病の大多数を占める病型で、一般的に生活習慣病としての糖尿病は、このⅡ型糖尿病を指します。遺伝的素因に、過食、運動不足、肥満、ストレスなどの環境因子が加わり発症します。
その他の糖尿病
膵臓疾患、内分泌疾患、薬剤(ステロイド)による糖尿病や、妊娠時の糖代謝異常(妊娠糖尿病)などがあります。これらは原因を解消することで高血糖も改善することが多いです。
糖尿病の検査と治療
当院では、循環器内科専門医による糖尿病と心血管疾患の包括的な管理を行っています。
検査
血糖値、HbA1c、尿検査などを実施し、糖尿病の診断を行います。併せて眼底検査、血液検査、動脈硬化検査などを行い、合併症の早期発見に努めます。
治療
生活習慣の改善
食事療法(適正カロリーの指導)、運動療法(有酸素運動を中心に取り入れる)、体重管理による血糖コントロールが基本です。早期の糖尿病であれば、生活習慣の改善だけで血糖コントロールが可能になることもあります。
薬物療法
Ⅰ型糖尿病や進行したⅡ型糖尿病の場合に検討します。インスリン分泌を促す薬、インスリン抵抗性を改善する薬、糖の吸収を遅らせる薬、糖の排泄を促す薬などを、病態に応じて選択します。
当院ではインスリンの外来導入のほか、経口血糖降化剤療法も行っています。必要な場合は自己血糖測定指導も行っており、患者様お一人おひとりに合わせた血糖コントロールを実施しています。
日常生活での注意点
生活上の注意
- 規則正しい生活リズムを保つ
- 感染症予防(手洗い、うがい、予防接種)
- 足の観察と手入れ(フットケア)
- 定期的な眼科受診
- 歯周病予防(定期歯科健診※)など
※糖尿病の方は歯周病のリスクが上がるため
食事・運動の工夫
- 1日3食、規則正しい時間に摂取
- 野菜から食べ始める(ベジファースト)
- ゆっくり噛んで食べる
- 食後30分以内に軽い運動をする など
血糖管理のポイント
- 血糖自己測定の実施(指示された場合)
- 低血糖症状(冷汗、動悸、手の震え)への対処法を習得
- シックデイ(体調不良時)の対応を医師と相談
- HbA1c7%未満を目標に管理(年齢や背景疾患により個別に判断)など