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花粉症とは?

花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって起こる症状で、医学的には「季節性アレルギー性鼻炎」と言います。かつては成人の病気とされていましたが、近年は低年齢化が進み、小さなお子様での発症例も珍しくありません。
一度発症すると自然治癒は困難で、毎年花粉飛散時期に症状を繰り返します。適切な治療により症状はコントロール可能ですが、放置すると仕事や学業の能率低下、睡眠障害などを起こし、QOL(生活の質)を著しく損ないます。
花粉症の症状
鼻の症状
くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状です。これらは朝起きた時に症状が強く出ることもあります(モーニングアタック)。また、鼻づまりにより、口呼吸やいびき、睡眠障害なども生じます。
目の症状
目のかゆみ、充血、涙目、目やにが主な症状です。強くこすると結膜や角膜を傷つけ、症状が悪化します。コンタクトレンズには花粉が付着しやすく、症状が強く出る傾向があります。
その他の症状
のどのかゆみ、咳、頭痛、倦怠感、集中力低下、イライラ感なども現れます。皮膚のかゆみや肌荒れを伴うこともあり、重症例や長期の症状継続では、生活の質が著しく損なわれます。
花粉症の原因
原因となる花粉には様々なものがありますが、代表的な植物とその飛散時期は以下の通りです。複数のアレルゲンがある場合は長期間、中には年間を通じて症状が続くこともあります。
スギ花粉
日本の花粉症の主要原因で、2月から4月に飛散します。戦後の大規模植林により飛散量が増加したことで、患者数も増加の一途をたどっています。
ヒノキ花粉
3月下旬から5月上旬に飛散し、スギ花粉の時期と重なります。スギ花粉症患者の多くがヒノキ花粉にも反応するため、症状が2か月以上の長期に及ぶ要因となっています。
イネ科花粉
カモガヤ、オオアワガエリなどが5月から9月に飛散します。公園、河川敷、道端など日常生活圏に広く生育しているため、知らないうちに暴露しやすいのが特徴です。
ブタクサ・ヨモギ花粉
8月から10月に飛散する秋の花粉症の原因です。ブタクサは河川敷や空き地に群生し、ヨモギは日本全国に自生しています。秋の鼻炎症状の多くはこれらが原因です。
花粉症の検査と治療
当院のアレルギー科では、的確な診察と検査により、原因抗原の特定から症状に合わせた治療まで総合的に対応しています。
検査(血液検査)
血液検査を行い、血中のIgE抗体を調べることで、アレルゲンとアレルギー体質の程度を評価します。
View39
当院では、一度の採血で39項目のアレルゲンを調べるView39検査を実施しています。スギ、ヒノキ、イネ科、キク科などの花粉に加え、ダニ、ペット、食物アレルゲンも同時に検査でき、複数のアレルギーの有無を確認できます。
治療
薬物療法
かゆみを抑える抗ヒスタミン薬(内服)を中心に、症状に応じて点鼻薬、点眼薬を組み合わせます。重症例では、短期的にステロイド薬を使用することもあります。
花粉飛散前からの服薬により症状を軽減できますので、花粉飛散時期の1か月~2週間ほど前の受診をお勧めします。
ゾレア皮下注射療法
既存治療で十分な効果が得られない重症の花粉症には、ゾレア(オマリズマブ)の適応があります。IgE抗体の働きを抑制することで、花粉による強い鼻の症状を緩和します。投与前の血液検査により適応を判断し、個々の状態に応じた投与計画を立案します。
漢方治療
小青竜湯、葛根湯加川芎辛夷などの漢方薬も選択肢となります。体質に合わせた処方により、眠気などの副作用が少ない治療が可能です。
日常生活での対策
花粉を避ける工夫
- 花粉情報をチェックし、飛散の多い日は外出を控える
- マスク、メガネ、帽子を着用する
- 帰宅時は玄関で花粉を払い落とす
- 洗顔、うがい、鼻洗浄を行う
- 洗濯物は室内干しにする
室内環境の整備
- 窓を閉め、空気清浄機を使用する
- こまめな掃除で花粉を除去する
- 湿度を50~60%に保つ
- 布団は掃除機で花粉を吸い取る
生活習慣の改善
- 規則正しい生活とバランスの良い食事
- 十分な睡眠で免疫力を維持
- ストレス管理
- アルコールは控える(血管を拡張させ症状を悪化させるため)