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背部痛が気になる

背中の痛みは筋肉や骨の問題と思われがちですが、心臓や大動脈、肺、腎臓などの内臓疾患が原因のこともあります。特に突然の激しい痛み、胸痛を伴う痛み、安静にしても改善しない痛みは、大動脈解離や心筋梗塞などの重篤な循環器疾患の可能性があります。いずれの場合でも、頻繁な背部痛や強い背部痛がある場合には、早めに医師へご相談ください。
背部痛の原因
循環器が原因の場合
大動脈解離、大動脈瘤、心筋梗塞(特に下壁梗塞)、狭心症などが原因となります。引き裂かれるような激痛、移動する痛み、冷や汗を伴う場合は大動脈解離を疑います。
肺が原因の場合
肺塞栓症、気胸、肺炎、胸膜炎、肺がんなどが原因となります。呼吸により痛みが変化する、咳や痰を伴う場合は肺疾患を疑います。
消化器が原因の場合
膵炎、胆石症、胃潰瘍、腎結石などが原因となります。食事と関連して痛みが生じたり、腹痛を伴う場合は消化器疾患を疑います。
その他の原因
筋肉痛、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折、帯状疱疹、ストレスなども原因となります。特に体動で痛みが変化する場合は、筋骨格系の問題を疑います。
注意すべき症状
緊急受診が必要な症状
突然の激しい背部痛、痛みが移動する、意識が遠のく、血圧の左右差がある、胸痛を伴う場合は、大動脈解離の可能性があるため、直ちに救急車を呼んでください。
早期受診をお勧めする症状
安静時にも続く痛み、発熱を伴う、呼吸困難がある、下肢のしびれや脱力を伴う場合は、大動脈瘤の拡大、肺炎、胸膜炎、脊椎の病変などの可能性があるため、早めの受診をお勧めします。
関連する循環器疾患
大動脈解離
大動脈の壁が裂ける緊急疾患で、激烈な背部痛が特徴です。高血圧の方に多く、迅速な診断と治療が必要です。
大動脈瘤
大動脈が膨らむ病気で、破裂すると致命的です。通常は無症状ですが、急速に拡大すると背部痛が生じます。
虚血性心疾患
心筋への血流障害によって起こる疾患群で、狭心症や心筋梗塞が代表的です。下壁の心筋梗塞では背部痛として現れることがあります。
肺塞栓症
肺の血管に血栓が詰まる病気で、背部痛と呼吸困難が生じます。「エコノミークラス症候群」とも言われ、長時間の安静後に起こりやすいです。
背部痛の検査と治療
当院では、背部痛の原因を迅速に診断し、適切な治療により症状の改善を図ります。
検査
心電図検査、血液検査(心筋マーカー、炎症反応、Dダイマー)、胸部レントゲン、心臓・腹部エコー検査などを実施します。大動脈疾患が疑われる場合は、造影CT検査のため専門施設と連携します。
治療と対処法
原因に応じた治療
大動脈疾患には血圧管理と専門施設への緊急紹介、心疾患には適切な薬物療法、筋骨格系の問題には鎮痛薬や理学療法など、原因に応じた治療を行います。必要に応じて専門医への紹介も行います。
生活習慣の改善
症状や原因疾患の悪化を防ぐため、血圧管理、禁煙、適度な運動、正しい姿勢の維持が重要です。急激な動作や力仕事など、心臓に負担のかかる行動を取る際は注意が必要です。